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山中歯科医院

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歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の導入

Introduction of Microscope

Introduction of Microscope歯科用顕微鏡
(マイクロスコープ)の導入

マイクロスコープ

歯科におけるマイクロスコープの実用化は1978年に米国ハーバード大学歯学部で初めて使用され、現在に至るまでその重要性が認識されるようになりました。その使用は欧米諸国を中心に広まり、日本国内における普及率も年々高まってきています。
また、施設基準の報告書によれば、都内の歯科医院のおよそ10分の1が導入していますが、実際にはそれを使いこなせる技量も必要と思います。当院の三ツ山先生はNYUにて多くの知識も習得していますので、安心してご受診ください。

マイクロスコープを使用する治療のメリットとしては、肉眼では見えにくい歯の状態を4倍~20倍まで拡大して見ることが可能となります。大きな虫歯によって神経が細菌感染を起こしてしまった場合等においては、神経の治療(根管治療)が必要になります。根管はとても複雑な形態をしているため、肉眼だけでは根管内の感染物の除去を完全に行うことは困難な場合もあります。
また、細かな根管そのものを見落としてしまう可能性もあります。その一例として、上顎の第一大臼歯は複雑な根管形態をしていて、近心頬側には2根あるケースも多く報告されています。その近心頬側第2根管(MB2)の発現率は、日本人のおよそ60%にも及ぶとの論文(①)がありますが、肉眼では見つけることが難しいと言われています。
また、Stropko らの報告によれば、マイクロスコープを使用にてMB2の発見率は上顎第一大臼歯で93%、第二大臼歯で60.4%にも達すると報告しています(②)。さらにマイクロスコープを使用した外科的歯内療法における治療の成功確率は、従来の方法よりも1.58倍も高いというデータがあります(③)。
つまり、マイクロスコープを使用した治療はより精度の高い歯科医療を提供できるとともに、治療の成功率を上げる一助となる医療機器であると言いうことは間違いありません。

マイクロスコープのもう一つのメリットとしては、治療の経過をすぐに装置内のカメラにて撮影ができることです。原因判定が困難な痛みや不快症状の消えない患者さんに対して、マイクロスコープを使用することによってその原因が判明するケースがあります。歯のクラックや破折が痛みや不快症状の原因であることもあり、カメラ撮影した実際の画像を患者さん自身にも見ていただくことができます。
症状の原因を正しく理解していただければ、その後の治療方針にもご納得していただけるかと思います。

マイクロスコープは、治療のみならず診断の道具としてもとても有効な装置と考えています。治療の「見える化」によって、患者さんにご納得していただき治療を進めていくことができると思います。
当院では、マイクロスコープを使用した信頼性の高い歯科医療も提供していきますので、お気軽にご相談ください。

参考文献

  • ①Weine FS et al. Canal configuration of the mesiobuccal root of the maxillary first molar of a Japanese sub-population. Int Endod J 1999 ; 32(2) : 79-87
  • ②Stropko JJ et al. Canal morphology of maxillary molars : clinical observations of canal configurations. J Endod 1999 ; 25(6) : 446-450
  • ③Setzer FC et al. Outcome of endodontic surgery : a meta-analysis of the literature- Part1 : Comparison of traditional root-end surgery and endodontic microsurgery. J Endod 2010 ; 36(11) : 1757-1765
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